第22話 ドラゴンアドベンチャー 次章 後半
良樹たちと順子ちゃんの四人のオープンワールドアクションRPG「ドラゴンアドベンチャー」の
冒険の目的は5つ目となる憤炎のオーブ(赤色)を入手することである。
なぜ今日まで、良樹が憤炎のオーブ(赤色)を入手していなかったのは、その秘宝が眠っているダンジョンに辿り着けない要因があって
彼はそれがまだ未解決なのだ。
憤炎のオーブ(赤色)が眠るダンジョンは灼熱大陸マスカレードにあるのだが
その大陸は海に面していて独立している。
灼熱大陸マスカレードは、北側の大山大陸ガイアールと南側の飛緑大陸フォレストの真ん中にある。
海は船で移動することができるが、マスカレードの両側の流れが激しく移動することができない。
アイスクリスタルというアイテムを使うことで一時的に水面を凍らせて移動できるが
船で移動中はアイスクリスタルを使用できない。
飛緑大陸フォレストの北側の海は緩やかなのでその大陸から移動してアイスクリスタルをそこで使用するしかない。
アイスクリスタルは雪銀大陸シルべニアで入手できその大陸はガイアールの山境である。
憤炎のオーブ(赤色)のダンジョンは難しいらしく、今の良樹のプレイングではクリアは困難なため
友達との協力プレイでなんとかしたいところである。
もし憤炎のオーブ(赤色)をドラゴンの秘宝の1つ目として入手するなら、道のりは少し長いが
フォレストから船の製造のための素材を集め、ギルリオンで船を製造してシルべニアへ船で移動しアイスクリスタルを入手すれば
簡単なうちに憤炎のオーブ(赤色)のダンジョンを攻略できる。
アイスクリスタルは消耗品で一度使用すればなくなってしまう。
フォレストに戻るためのアイスクリスタルがない場合、マスカレードから他の大陸に移動できなくなり
ゲームの進行が不可能になり詰みポイントになってしまうと思われるが
マスカレードの国とシルバニアの国は貿易国としての関係にあり民たちの生活の冷暖房として
マスカレードはボルカポット(暖房)、シルべニアはアイスクリスタル(冷房)を輸出入している。
マスカレードの国でアイスクリスタルを購入できるためフォレストに戻ることが可能だ。
上記の方法以外でも、憤炎のオーブ(赤色)のダンジョンに辿り着くことができるが、その道のりは
良樹にとって無視できないイベントが絡んでいる。
それがガイアールの国のイベントだ。
ロクバールというものが政権を握り独裁国家となってしまい、それまで友好国であったマスカレードとは敵対国になってしまう。
ガイアールとマスカレードを繋ぐ橋は封鎖されている。
このイベントをクリアすればマスカレードへ行くことができる。
良樹はガイアールの国のイベントをクリアしてから憤炎のオーブ(赤色)の入手を目指したいらしい。
ガイアールの国のイベントクリアの道のりだが、巌窟のオーブ(黄色)を入手した状態でガイアールの国に入ることで
イベントが発生し何者かに巌窟のオーブ(黄色)を奪われ、それがロクバールの手に渡ってしまう。
ガイアール国をより強力な独裁国家にしようとロクバールは企んでいる。
先代ガイアール国王サラザルの息子カルセドとレジスタンスとともに
ロクバール政権を陥落させ、カルセドを王位に継がせマスカレードとの関係を回復し
両国を繋ぐ橋が解放されるまでがイベントクリアの条件である。
良樹はこのイベントをクリアできずにいてそれを協力プレイでクリアしたいとのことだ。
巌窟のオーブ(黄色)の力で強化された要塞を攻略しなければいけないが、岩投げや鉄球などの飛び道具が強力で
特に魔導師たちの岩魔法ロックアローはスピードがあり威力も高いため油断できない。
また防御力も高いので苦戦を強いられるだろう。
巌窟のオーブ(黄色)は現在ロクバールの手中にある。
打倒ロクバール政権、良樹たち四人で協力プレイで挑むのであった。
ギルリオンから船で移動してガイアールに足を踏み入れた勇者「よしき」と
お供になるユニットは、カルセド率いるレジスタンスと同盟を組みロクバール軍との戦いの火蓋が幕を開けた。
順子ちゃん「いくわよ!!」
彼女が操作するユニットの「じゅんこ」は素早い動きで先陣を切り敵をなぎ倒していく。
真木「すげえな順子!!」
「ドラゴンアドベンチャー」初心者とは思えないプレイを見せる順子ちゃん。
カスタマイズによって可愛らしい見た目に仕上がっているが、それとは裏腹に雄々しさを感じる。
ゲームの世界ではあるがそのテレビの画面に映る姿は順子ちゃんそのものであった。
良樹は思わずドキッとしてしまう。
真木「順子に負けてられないぜ!」良樹「おう!俺たちもいくぜ!」
順子ちゃんに続いて良樹も敵陣へ切り込んでいく。
「ドラゴンアドベンチャー」プレイヤーの意地をみせる良樹と真木。
良樹は勇者、真木はファイター、順子ちゃんはナイト、接近タイプのスキルで敵を倒していく。
勇はウィザードで魔法で護衛する。
良樹「よし!いけるぞ!」
クリアできると思った良樹だが
順子ちゃん「あちゃ!」真木「うわあ!やべえ!」
順子ちゃんと真木のユニットは、敵の魔導師の岩魔法ロックアローをくらってしまう。
真木のユニットレベル18のファイターだがレベルが低くステータスも低い。
真木のデータ上、最強装備のユニットであるが一発被弾しただけでライフポイントが半分も削られてしまう。
敵の猛攻により、順子と真木のユニットのライフポイントが0になってしまう。
良樹「真木!順子!くそ~勇!援護を頼む!」
しかし良樹と勇のユニットもライフポイントも0になり、パーティーは全滅しゲームオーバーになってしまった。
良樹「くそ~協力プレイでもだめか~」
協力プレイでは通常のソロプレイと違い敵の数が増え、友達との遊びがもっと充実するように設計されているが
それが裏目に転じ敵の数が増えたことでより激しくなり、その敵の猛攻に耐えきれず敗北してしまった。
真木もこんなに強いとは思いもしなかった。
勇はこのイベントをクリアしているが、強化された敵に為す術なかった。
良樹が行き詰った理由が分かった。
順子ちゃん「どうすんのこれ?負けちゃったわよ」
良樹「もう一度やるしかないだろ。後にしたらまた強くなっちまう。」
勇「僕もここはクリアするべきだと思うよ。ここも苦戦したからね。」
このイベントは無視できず、このゲームの攻略に重要なドラゴンの秘宝が関わっている。
浮遊大陸クラウドンにある天使のオーブ(白色)のダンジョンに辿りくためには飛行艇が必要だが
このイベントがクリアできないと飛行艇の作成に必要な素材を入手することができない。
つまり天使のオーブ(白色)の入手は2つ目からになる。
無理なら一度やり直して、巌窟のオーブ(黄色)→ガイアールの国のイベント→憤炎のオーブ(赤色)
または憤炎のオーブ(赤色)→巌窟のオーブ(黄色)→ガイアールの国のイベントと
敵が強くなる前半の段階で攻略するのも手だ。
しかし「ドラゴンアドベンチャー」は、大人でも子供でも遊べて楽しめるようなゲームバランスになっている。
アクションゲームが得意な人はもちろん、このゲームをやりこんで慣れて行けば誰でもクリアできるように仕上がっている。
またユニットを育成して装備を整えることも大切でユニットの育成レベルは敵のステータスは影響しないので
良樹のプレイヤースキルの向上もしかりだが、ユニットの育成して、装備を万全にしたほうがいいだろう。
勇「ユニットのレベルを上げたほうがいいかもね。あと装備も見せて」
良樹「おうわかった。」良樹は現ユニットの装備やスキルを勇に見せた。
勇「う~んどれどれ‥え!ちょっと防具!!初期のままじゃないか!」
良樹のユニットの装備を見たところ攻撃力を上げる装備
例えばナイトならソード系で現時点で最高値の武器を装備しているが
防具は初期のもので最低値に等しいものを装備している。
このゲームで防具はユニットの防御力をあげる装備だ。
他の装備は整えているがやはり防具の装備を怠っていたようだ。
真木「なんで防具が初期のままなんだよ~」
勇「これじゃだめだよね」
順子ちゃん「それが負けた原因なの?」
勇「その1つかな。前衛が打たれ弱かったらすぐにダウンしちゃうからね。」
良樹「だって防具装備するとスピードが落ちちゃうし、お金もかかるから嫌なんだよ。」
武器やアイテムは、道中でも入手できるが武器屋やアイテム屋で入手するのが主流だ。
「ドラゴンアドベンチャー」のゲームの世界で「ゴールド」が通貨とされていて
モンスターを倒したり、ダンジョン内の宝箱やなんらかのイベントのクリア報酬で入手することができる。
防具を装備することでユニットの防御力を上げることができるがスピードが下がり、
購入すればもちろん所持金であるゴールドが減るので良樹は防具の装備と購入をためらっていたのだ。
なおダンジョンや道中で入手した防具は売ってゴールドに換金してしまった。
勇「行き詰っているなら見直せるところは見直していかないとね。」
良樹「う~んそうか‥」
勇の言うことを聞き、今後のゲームの攻略の参考にする良樹。
防具を購入してユニットに装備して防御力を強化していきたいが資金が足りていない。
モンスターを倒したり、いらない装備やアイテム、素材などを売却してゴールドを稼ぐしかないだろう。
勇「もう1つはそうだなユニットのレベルとかかな‥」
真木「言われなくてもわかるけど。俺が原因だな」
パーティメンバーの中で真木が使用しているユニットのレベルが一番低い。
真木が使用しているユニットはファイターで攻撃力とスピードは高いが防御力が低いのが難点。
また真木のゲームの進行は二人よりも進んでおらずドラゴンの秘宝はまだ2つである。
その段階のレベルのユニットで5つ目のドラゴンの秘宝を目指すのは少々厳しいだろう。
真木もアクションゲームは得意ではないほうである。
ユニットの装備を充実させていく過程でユニットも育成され強くなっていくだろう。
勇「作業ゲーになっちゃうけど宮沢さんは大丈夫かな?」
順子ちゃん「いいわよ、勝つための準備ならやるしかないじゃない!」
良樹パーティはユニットの育成と装備を十分にして再挑戦することになった。
資金集めはモンスターの戦闘をメインにするそうで、敵を倒すことで経験値を獲得することができるのでユニットの強化につながる。
初心者の順子ちゃんにとってはこのゲームに慣れる良い機会になる。
良樹パーティは経験値とゴールドが稼ぎやすくモンスターが多く出現するエリアに移動した。
順子ちゃんはこのゲームにはまった。
通常攻撃とスキルを組み合わせてコンボをつなぐ爽快アクションプレイができるのがこのゲームの売りだ。
真木「すげえな順子」勇「素質あるかも」
順子ちゃんのコントローラーのボタンさばきが尋常じゃないくらい素早い。
三人にも成しえなかったコンボを炸裂し、軽く2桁台のコンボをたたき出した。
良樹「なんでこんなにうまいんだ?」
順子ちゃん「野生の勘かしら?後は勢いよね~」
順子ちゃん「あとビビットでゲームたくさんやってるからね」
彼女は「ビビット」でアクションゲームをやり込んでいたらしく
現代のオープンワールドアクションRPGにつうじるプレイヤースキルを持っているようだ。
勇者「よしき」のレベルは33、ナイト「じゅんこ」のレベルは30
真木は途中ユニットを変えたがファイターのレベル19、ナイトのレベルを24にまで上げ
勇のウィザードのレベルは29まで上げることができた。
現時点で最高値の防御力を持つ防具を装備して、ユニット全体の強化が完了し再挑戦の準備が整った。
順子ちゃんは「ドラゴンアドベンチャー」の魅力と面白さを理解してきたところだが
時間は11時30分である。
楽しい時間もあっという間である。
これからお昼で、一時休戦だ。
順子ちゃん「もう時間ね。」良樹「帰るのか順子?」
順子ちゃん「うん。お昼の時間までには帰るって約束してるからね」
良樹「なっなあ順子、俺ら真木のラーメン食いに行って」
良樹「そのあと勇の家で遊んでそこで飯奢ってもらう予定なんだけどお前もどうだ?」
良樹は今日の予定について順子ちゃんに話した。
午前中は良樹の家でゲーム、お昼は真木のラーメン屋でラーメン、その後は勇の家でゲームである。
やはりゲーム三昧の1日だ。
良樹「ラーメンの金は、勇が出してくれる!」
良樹「順子!認めたくはねえけどお前ゲーム上手いよ!だがらよお前の力が必要なんだ!付き合ってくれ!」
まるで愛の告白のようだ。
順子ちゃんの返事は
順子ちゃん「真木君家のラーメン食べられるなんて最高じゃん。」
順子ちゃん「勇君の家も行ってみたかったからOKよ!」
「ドラゴンアドベンチャー」のゲームができるだけでなく
真木のラーメン屋のラーメンが食べれることと勇の家に行けるということでOKした。
順子ちゃん「電話貸してもらうわよ」
良樹の家の電話で親に許可をもらうため電話のある1階へおりた。
良樹「勇、真木、それでいいか?」勇「僕は構わないよ」
真木「俺は全然いいぜ!客が増えるのはありがたいことだ。」
勇は順子ちゃんの分も奢るそうで
真木は自分のラーメン屋に客が増えるのは嬉しいことで彼にとっては断る理由はない。
良樹にとっては順子ちゃんはゲーム攻略に大事な戦力だから手放したくはない。
良樹家の電話で親に電話をかける順子ちゃん。
順子ちゃんの母である幸が電話をとった。
順子ちゃん「今日、真木君のラーメン屋でラーメンご馳走してもらって勇君の家で遊んで夜もご馳走してもらうから今日はご飯いらない。」
幸「ちょうどいいわ、実は午後パートが入っちゃって保志の面倒みられないの。」
幸「保志も連れて夕ご飯ご馳走してもらってちょうだい。」
幸にとってもよい知らせであった。
パート先の職員が体調不良で欠勤となり急遽幸はパートに行くことになってしまったのだ。
こういうことは何度もあり、保志を保育園に預けられないとき姉である順子ちゃんが面倒を見ている。
父である広武も仕事でいないので、だったら今日は友達の家で1日過ごした方がよいと幸は思った。
偶然だがいいタイミングである。
宮沢家にて
幸「保志、今日午後から私仕事だから順子の友達と遊んできなさい。」
保志「え!?いいの?」
幸「いいわよ。ご飯もご馳走してもらいなさい。」
奢ってもらえるそうだが念のため幸は保志にお金を渡した。
良樹の家である高橋家にて
順子ちゃん「OKもらった。あと私の母が午後に仕事があるみたいだから弟も一緒になるけどいいかしら?ご飯もお願い」
真木「全然いいぜ!OKOK!」客が増えれば商売繁盛である。
勇「僕は大丈夫だよ。気にしないで。宮沢さんの弟の分も奢るよ。」
保志の分も奢るらしく懐が広く太っ腹である。
北岡ラーメン店で保志と合流することになる。
四人は先に北岡ラーメン店についた。
後に弟の保志と母の幸がきた。
真木の父「いらっしゃいませ。お!宮沢さん!」
幸「こんにちは、いつもお世話になっております。」
真木の父「いいえ、こちらこそ。話は真木から聞いてます。」
幸「ありがとうございます。保志何が食べたい?」保志「え~と」
保志は北岡二郎大ラーメンを注文した。しかも硬め、濃いめ、多めである。
順子ちゃんも保志と同じものを注文しているがそのうえで追加でチャーハンと餃子を注文している。
幸「もう~あんたたちったら!なんかいろいろすみません~」
真木の母「いいですよ!いっぱい食べる子大好きです!」
順子ちゃん「今日もいっぱい食べるからよろしくお願いします!」
真木「よっしゃ!お前らのラーメンは俺が腕に縒りをかけて作ってやるよ」
真木の父「おう頼むぜ!真木!友達にお前のラーメンご馳走してやれ!」
真木が順子ちゃんのラーメンを調理する。
父からいろいろとラーメンの調理法を教えてもらい鍛錬を積み重ね、まだまだ父は超えられないが
それなりの腕前まで上達している。
二郎系のラーメンは面を覆いかぶせるほど山のように
もやしや野菜をのせてニンニクや背脂などトッピングしたボリュームたっぷりのラーメンなのである。
北岡ラーメン店の二郎ラーメンはもやしとネギとレタスの山盛りとチャーシューと半熟の玉子を
ふんだんに乗せた濃厚な豚骨スープに自家製麺で仕上げた特上でハイカロリーなラーメンである。
そんなボリューム満点のラーメンは順子ちゃんと保志はいとも容易く平らげてしまうのだ。
父の広武は、替え玉を2回するなど親子揃って食欲旺盛である。
真木の父である北岡ラーメン店の店主は宮沢家の食いっぷりを高く評価している。
幸「後はよろしくお願いします。橘さん一応順子にお金は渡しておきますがお食事を奢っていただきありがとうございます。」
勇「いいえ構いません。こちらこそよろしくお願いします。」
その後、幸はラーメン屋を出て仕事に行くのであった。
少しして順子ちゃんたちのラーメンが出来上がった。
良樹と勇のラーメンは普通サイズのラーメンを頼んだが順子ちゃんと保志のラーメンは比べたら小さく見えてしまう。
順子ちゃんと保志の注文した北岡二郎大ラーメンは彼らの顔を覆い隠すほどの大きさであった。
半チャーハンではなく普通のサイズのチャーハンと餃子が8個がセットにある。
成人の男性でも食べきれるのかどうかという量だ。
本当に食べきれるのか心配になってくる。
良樹「おい順子…俺らと同じ小学生だよな…」勇「保志君はまだ保育園児だよね…」
良樹と勇は二人の豪快な食べっぷりに度肝を抜かれる。
大砲か爆弾でも投下されたのかもやしと野菜の山はどんどん縮んでいき崩れ去っていくのであった。
ラーメンは順子ちゃんと保志の口に吸いこまれていく。
良樹「あいつら胃の中ブラックホールだろ…」
勇「将来は大食い選手かも…」
あっという間にラーメンを平らげ、チャーハンと餃子は皿の上から姿を消した。完食である。
良樹と勇は少しだけスープを残した。
順子ちゃん「ふう食った食った~」つまようじで歯に挟まったもの取り出していた。
順子ちゃん「腹が減っては戦ができんのう~」東郷平八郎のような言葉を言う彼女である。
会計を済まし、勇の家へと向かう。保志を入れて五人になる。
保志「ラーメン奢ってくれてありがとう…お兄ちゃん。お姉ちゃんの分まで…」
勇「全然大丈夫だよ。いっぱい食べるんだね。これから僕の家で遊ぼう。」
勇の家に到着した、五人だが家はやはり豪邸であった。300坪ぐらいの広さである。
ラーメンを奢ってもらった罪悪感は一瞬で消え去った。
庭にはプールもあった。
順子ちゃんと保志はそれを見てはしゃいでいた。
順子ちゃん「すごーい!!いつでも泳げるじゃーーん!!」保志「わーーい泳ぎたーい!!」
良樹「プールあるのか!前なかったよな!」
勇「ふふ。暑くてね。家族と話し合ってプール作ることになったんだ。」
プールが出来上がったのはつい最近らしい。
この暑い時期にプールを見たら誰でも飛び込みたくなるだろう。
ここに着くまで彼らは汗びっしょりである。
良樹「なんだが泳ぎたいな~」真木「水着持ってきてねえから泳げなくね?」
順子ちゃん「あ!そうか水着!」
勇はともかくみんな水着は持ってきていない。
勇「よかったら水着取り寄せておこうか?すぐに用意できるよ。」
水着は要望があればすぐに取り寄せることができるらしい。
勇「屋内にもプールがあるよ。」良樹「ええ!すげえ!!」
橘家には室外のプールと室内のプールの二つあるらしい。
水道代や維持費に相当お金がかかるが、勇の父は大企業の社長で資産家であるため費用については気にすることはなく
むしろ安いと言われるほどである。
橘家の執事らしき人がやってきて水着を取り寄せてくれた。
順子ちゃんたちは橘家から取り寄せてもらった水着を借りて着替えた。
順子ちゃんは好みの水着を見つけたらしくそれに着替えた。
良樹(おお…かわいい)
順子ちゃんのかわいらしい水着姿に惚れてしまう良樹である。
五人はプールで楽しく遊んだのであった。
良樹「あ!ゲームの続き!」
ゲームのことを忘れるくらいプールで堪能していた様だ。
勇「そうだね。そろそろ続きをやろう!」保志「うん?何やるの?」
順子ちゃん「ドラゴンアドベンチャーってゲームよ」保志「あれだね!テレビで見た事ある!GVDだよね」
保志はテレビのCMでそのゲームことを知っている。
宮沢家はGVDを持っていないので保志も未プレイである。
勇「コントローラーあるから保志君も一緒にやろう!」保志「うんありがとう!」
勇は順子ちゃんたち四人を部屋に案内した。
家の中は広く部屋の数が多く迷いそうになる。
勇の部屋は冷房が効いていてとても快適で大画面の液晶テレビが置いてある
この大画面のテレビでゲームは大迫力で爽快なプレイが楽しめるだろう。
勇の家で「ドラゴンアドベンチャー」の続きをやるが、今回も良樹のデータでプレイとなる。
保志を入れて五人で挑戦だ。
強化された良樹のユニットで巌窟のオーブ(黄色)を取り戻すため、ロクバール軍に挑むのであった。
終章へ続く‥
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