第15話 勇気
マリーとロージを見つける友ちゃんだが、男が2羽に対し虐待していると知る。
その男は、マリーの元飼い主である。
友ちゃんはマリーとロージを助けようと、男を止めようとするが
今度は彼女が男に暴力を受けてしまう。
友ちゃんが公園で男に暴行されているのを薫は見かけるが、果たして彼の選択は...。
男「おら!おら!」友ちゃん「あっ痛い!痛い!ごめんなさい!」
友ちゃんは男に腹や背中を強く蹴られる。
彼女は逃げようとするが男に捕まり胸ぐらを掴まれてしまう。
男「逃げるなよ!かわいがってやるよ!」
彼女を公園の公衆トイレの外の壁においやる。
マリー「やめて!!!!!」マリーは叫び、元飼い主に友ちゃんに暴力を振るのをやめるように訴えるが
本人にはうさぎの鳴き声が聞こえるだけで、言葉が通じない。
もし言葉がつうじても逆効果で彼の暴力はエスカレートするだろう。
男は友ちゃんの顔面を殴った。
眼鏡が飛んで地面に叩き付けられ、レンズにひびが入りテンプルが折れた。
友ちゃんの顔に青いあざができ鼻血を出してしまう。
マリー「あ‥あ‥やめて‥」うさぎのマリーはあの男に虐待されていたことを思い出し
今、友ちゃんが虐待を受け、その光景が自分に重なって見えてしまう。
うさぎのマリーの体は震えていた。そして彼も。
薫「ど‥どうしよう‥」薫は足がすくんで動けなかった。
助けようとすればきっと彼女のように痛い目に遭ってしまうと思い一歩も動くことすらできないでいる。
ロージ「マリー逃げよう‥」マリー「嫌だ!あの子があんな酷い目を受けてるので黙って見ていられる訳ないじゃない!」
ロージは逃げようというがマリーは逃げない。マリーは彼女を助けたいのだ。
マリー「やああああ!」マリーは元飼い主の男に飛びついた。
薫「あのうさぎ助ける気か!」
しかし撥ね退けられた。マリー「痛い!」薫「あ!」
薫は友ちゃんを助けようとするうさぎにつられ、一歩踏み出したが返り討ちされたのを見て
さらに一歩が前に出ず、後ろに一歩引いてしまった。
男「クリス!邪魔する気かこの野郎!こいつを殺したら次はお前だ!」
男は公園のあたりを見渡した。
薫「やべえ!」とっさに薫は男に見つからないように隠れた。
薫は男が何をするのかわかっていた。
友ちゃんを公衆トイレの中に入れもっと過激なことをする気なのだ。
彼は逃げるのか助けるのか心の中で葛藤していた。
勇気を出して助けにいっても、怪我をすることは避けられず自分も危険な目に遭い、
彼女を助けられない懸念もある。
しかしここで逃げてしまえば、友ちゃんの命が危険である。
逃げれば自分は助かるが彼女はあの男に殺されてしまうかもしれない。
あの時助けておけばと、きっと明日悔いが残ると、彼は思った。
薫は友ちゃんを助けることを決心する。
薫「うおおおおおおおお友ちゃんを放せ!!」
全速力で男に突進する。
男「ぐわあ」不意を突かれ薫に渾身のタックルに男は仰け反り尻もちをついた。
それと一緒に友ちゃんは男から解放された。
だが同時に友ちゃんも地面に転んでしまった。
薫「逃げるぞ!友ちゃん!」
友ちゃんの体はボロボロで逃げる体力がない。また気を失っている。
先月のリレーのように友ちゃんを背負って全力で逃げれば、この男から振り切れると思った薫だが
薫「うわあ!」男「てめえ!どこから来やがった!ぶっ殺すぞ!」
男に足をかけられ転んでしまった。
次に男は薫を上から押さえつけ身動きできないようにした。
男「逃がすかよ!今度はお前だ!」薫「う!」
薫は男に顔面を殴られてしまう。
何発か殴られ友ちゃんと同じように顔に青いあざやこぶができ鼻血まで出してしまう。
薫(俺死ぬのか…)意識が朦朧となり死を感じた薫。
桂里奈「萱場さん!薫!あなたこの二人に何するのよ!」
すると桂里奈が公園にやってきたのだ。
桂里奈「萱場さん!薫!今助けるわ!」
桂里奈「あなた!この二人に乱暴なことをして!許さないわ!」薫「かっ桂里奈‥!」
友ちゃんと薫が傷つけられたことに憤る桂里奈。
桂里奈は柔道という格闘技を習っている。
桂里奈自身怒りを抑えきれていないが冷静さは失われておらず
二人を守るため柔道で習ったことすべてを遺憾なく発揮しようとする。
マリー「あの子ならやってくれるかも!」ロージ「いけ!やっつけろ!」
マリーとロージの二羽は、桂里奈から発する覇気にあの男に勝てると期待した。
男も、この女は只者ではないと感づく。
男「さあこい!」身構え桂里奈の出方を伺う。
桂里奈「いくわよ!」彼女は怒りを力に換え拳に集中させる。その拳を男にくり出す。
桂里奈は男に殴りかかろうとしているのだ。
だが女の攻めの姿勢を見て男は気付く、格闘技を習っていると。
素人のような力任せで単調な動きではない。
重心が低く、自護体という姿勢をとり、継ぎ足や横移動でじりじりとこちらに攻めてきているのだ。
自護体は、試合や乱取りの時、相手の体や技を防ぐ姿勢で両足を横に広く踏み出して両膝を曲げ腰を下げる。
継ぎ足は一方の足(たとえば右足)に先に出したらもう一方の足(左足)を追い越さないようにする歩き方である。
殴るような攻撃はフェイントであり、この女は投げ技を仕掛けていると男は読んだ。
男は右ストレートで桂里奈の顔を狙った。
桂里奈は男の右ストレートを避け、男の懐に入り込んだ。
そこから桂里奈は男の胸ぐらを掴み、足払いをしようとした。
男「甘いんだよ!」桂里奈「ぶ!」
男は桂里奈の顎に飛び膝蹴りした。
桂里奈「うっ!痛い!」彼女は男の飛び膝蹴りを受け倒れ顎を怪我し彼女の歯ぐきから血が出てしまった。
男「嬢ちゃん俺は真面目に柔道する気はねえんだよ!」
男の名前は加藤である。加藤は中学から部活で柔道をやっていた。
高校まで柔道やっていたが部活の先輩にいじめられ半年でやめてしまった。
加藤は柔道を約3年経験していたのである。
だから加藤は、桂里奈の動きを読むことができたのだ。
体格も体重も加藤のほうが上であり、桂里奈には分が悪かったのである。
加藤「ははは!俺が柔道を教えてやるよ!」
加藤は倒れている桂里奈を無理矢理起こした。
加藤「いくぞ~!!」彼女の胸ぐらを掴み背負い投げした。
桂里奈「ああああああああ!」
桂里奈はうまく受け身が取れず地面に叩き込まれてしまう。
また肘を強く打たれてしまい右腕を骨折した。
桂里奈「あああああああああああ!」彼女は大きな悲鳴を上げる。
加藤「ははははは!どうだ」男は彼女の悲鳴を聞き、優越感に浸り快感を覚えてしまう。
加藤「俺は柔道じゃなくてプロレスに興味があるんだよ!おい付き合え!」
加藤は桂里奈の両足首を脇の下に挟み込んだ。
プロレス技であるジャイアントスイングをするつもりだ。
体を回転し、桂里奈を振り回し、平衡感覚を失わせる。
桂里奈「あああああああああああ!」加藤「はははははははは」
彼女の視界は渦を巻き次第に白い霧のようなものが浮んでいく。
加藤「おらららら!」桂里奈を投げ飛ばした。
彼女は公園の木に激突してしまう。
加藤「はあはあ、おえ!…へへどうだ!」男は目が回り気持ち悪くなるが、それよりも桂里奈のほうが重傷を負ってしまう。
ロージ「ああああそんな!」マリー「なんてこと…」
加藤「俺に逆らうからこうなるんだよ!はははは」
男は多額の借金を負い理性が保てなくなってしまう。
動物虐待のみならず加藤は、児童にも虐待し、小学生三人に怪我を負わせてしまった。
現実から目を背きたくともこのような残虐非道な行いは許されないのである。
矢崎会長「貴様!!なにやってとるんだあああ!」順子ちゃん「友ちゃん!!!」幸助「薫!!!桂里奈!!」
公園にて順子ちゃんと幸助と矢崎会長の三人が到着する。
矢崎会長は加藤を鬼のような形相で睨みつける。
加藤「げっやば!」ついに公園に大人がやってきたのだ。
老体ながらもかつて暴走族をしていた頃の面影が色濃く表われ、男を威圧する。
矢崎会長「許さん!許さんぞ!!」
今まで見たことがない矢崎会長の怒りに少し震える、順子ちゃんと幸助だが二人も怒り心頭に発する。
加藤「あのじじいやべえ!」恐怖を感じた加藤は逃げようとする。
順子ちゃん「逃げるな!このーーーー!」幸助「薫と桂里奈をよくも!」
順子ちゃんと幸助は男を追いかけるが追い付けない。
二人は石を投げるが当たらず見失ってしまった。
男を追いかけるのをすぐにやめ、二人は友ちゃんたちのもとへ駆け寄った。
矢崎会長はすぐに救急車と警察、そして友ちゃんらの家族そして学校に連絡した。
マリーとロージを見つけることはできたが無感動である。
友ちゃん、桂里奈、薫が男の暴行を受けて重傷を負ってしまい最悪の事態になってしまった。
友ちゃんの体中痣だらけで見てわかるくらい酷いありさまだ。
薫は顔が痣とこぶができていて、桂里奈は右腕とあばらを何本か折れていて、口から血が出ていた。
桂里奈は痛くてうまく喋れず涙で訴えるしかなかった。
順子ちゃん「友ちゃん!友ちゃん!ねえ起きてよ!」だが友ちゃんに返事がなかった。
薫「すま‥ねえ‥‥」幸助「なんでお前が謝るんだよ!あいつを庇ったんだろ!」
薫は友ちゃんを助けることができず自責の念に駆られてしまう。
矢崎会長「悪いのはあの男じゃ!絶対に成敗してやる!警察も呼んだ!」
しかし警察に連絡したのはいいものの悔しいことに男の身元や顔の特徴など把握していない。
これでは男を特定することはできない。
公園には防犯カメラが設置されていなかったため証拠がない。
泣き寝入りしてしまうのかと思っていたが近所の人が訪ねてきた。
近所の人「私もあの男を追いかけていました。これを」
近所の人は矢崎会長にスマホにあの男の顔が写っている写真を見せた。
公園の方から騒ぎ声や悲鳴が聞こえたので近くまで行ってみると血相を変えて走っている男を見つけ
怪しいと思いとっさにスマホのカメラ機能でその男を撮影したのだ。
矢崎会長「そうです!この男です!ありがとうございます!」
近所の人「この男で間違いないよね。」薫「は‥はい‥この男で間違いないです」
桂里奈も涙を流しながら首を少し縦に振った。
二人ともあの男の顔を目に焼き付いており忘れたくても忘れらないのだ。
順子ちゃん「ああああ許さないあいつ許さない!」
友達を傷をつけた男を許せず順子ちゃんは怒り狂っていた。
幸助「ぐううう気持ちはわかるぜ!順子!」
幸助も矢崎会長も穏やかではいられない。
「薫ーー!」薫の母が公園に来た。
矢崎会長「杉原さん!」薫の母「どうしてこんなことに!」
矢崎会長「申し訳ございません!早くこのことに気付いていれば‥」
薫「母ちゃん‥ごめん‥心配かけて」薫の母「ううういいのよ!手当てするから、動かないで」
返事が聞こえただけでもいいが自分の息子の悲惨な姿に涙を流してしまう。
薫の母は救急箱を持ってきて、包帯や絆創膏など手当に必要な道具を取り出した。
手分けして三人の処置をした。
マリー「大丈夫かしら‥」ロージ「わからないけど‥きっとなんとかしてくれるよ‥」
うさぎの二羽は、じっと彼らを見ていた。
数分経ち、警察が来て、矢崎会長はすぐに警察に状況を説明し
その後に救急車がやってきて友ちゃんと桂里奈と薫の三人は運ばれ病院へ搬送された。
出来る限り応急処置をした。後は三人の無事を祈るしかない。
マリーとロージを学校に戻した。2羽は大人しかった。
矢崎会長は順子ちゃんと幸助をそれぞれ自宅へと送った。
すぐさま、井村校長をはじめ学校の職員数人と、そして三人の家族は仕事を早退し急いで病院へと駆けつけた。
三人の容態だが、三人とも重傷であった。
友ちゃんはあばらや肋骨、頬骨と篩骨にひびが入るなどの怪我を負い
薫は友ちゃんと同じく顔面を数発殴られ、顔の骨に何か所かひびができ頭部に外傷を負う。
桂里奈は右腕、下顎骨、尾てい骨を骨折してしまう。
外観こそ二人よりはひどくないが桂里奈のほうが骨を三か所骨折してしまい重傷だ。
手術の末三人とも大事に至らなかった。
三人とも同じ病室に送られた。
薫は頭部と顔に白い包帯を巻かれ、友ちゃんは顔と体中に包帯を巻かれ
まるでミイラのようになり、とても痛々しい姿になってしまった。
そして桂里奈は顎から頭部にかけて包帯がまかれ、彼女の家族と医師との相談でコルセットを着用することになった。
顎を骨折してしまったため、しばらく食事は流動食になるだろう。
井村校長「誠に申し訳ございませんでした!」
教育を通し生徒たちを導き共に歩むことと生徒たちの命を守る者の立場として
責任をもって深く土下座し三人の家族に謝罪した。
井村校長と同行した職員一同も家族に謝罪する。
うさぎの捜索を生徒たちにも協力をお願いしたが
このような悲惨な暴行事件が起こるとは思いもしなかったのだ。
生徒たちの命を守るため交通安全や防犯パトロールなど努めてきたつもりであったが
暴行事件が起きた公園で、あの時間帯は人気が少なく防犯パトロールも手薄だったのだ。
管理体制は不十分であったことは否めないかもしれないが致し方ないと言える。
そんなことより三人が大事に至らなかったことだけが幸いだ。
マリーとロージも見つかりひとまず区切りがついた。
しかしこの事件を機に、今後登下校の際生徒たちに恐怖と不信感を抱くことになってしまう。
暴行事件の発端となったのが、成人の男性が公園で動物虐待していて
それを見かけた友ちゃんが止めに入ったのだがそれが男の怒りを買い友ちゃんは男から暴行を受けてしまったのだ。
薫と桂里奈は、友ちゃんを助けるため男に立ち向かったが敵わず彼らも暴行を受けてしまった。
怪我をしてしてまった三人は非はなく、専ら暴行を加えた男が一番悪く極めて遺憾だ。
桂里奈は8月ジュニアクラスの柔道大会が控えていたが棄権することになってしまった。
柔道の大会に出られなくなってしまったことに桂里奈の両親と牛久先生は口惜しい気持ちとなり同時に
身勝手な横暴で彼女を傷つけた男に憤りを感じた。
もし薫と桂里奈の助けがなかったらさらに男の暴力はさらに過激になり友ちゃんの命はなかったかもしれない。
彼らの勇気に職員や関係者らが称賛した。
友ちゃんの両親「娘を守っていただきありがとうございます」
薫と桂里奈は友ちゃんの両親に感謝された。
薫「公園で友ちゃんが男に殴られているのを見て、俺逃げるか助けるかいろいろ迷ってた‥」
薫「もっと早く助けに行ってれば‥」
薫の父「いい!誇りをもっていい!お前は逃げず助けることを選んだ!よくやったお前は!さすがは俺の息子だ!」
父として息子の勇気ある行動を称賛した。
牛久先生「薫君はいろいろ学校で問題を起こし頭を悩ましておりますが友達のことを思い体を張って守ることができる純な心を持つ勇敢な子です。」
牛久先生「桂里奈さんも優等生であり薫君と同じく思いやりの心を持っています。この子の担当の教師になれたことを誇りに思い私は本当に幸せです。」
牛久先生は薫と桂里奈の教師になれたことに誇りを持ち滝ような涙を流した。
井村校長「私も素晴らしい子たちに出会いとても幸せでございます!」井村校長も津波のような涙をする。
友ちゃん「う‥‥ん‥」友ちゃんは意識を取り戻した。
彼女はベットの上で横になり、今は病院に入院していることを理解した。
友ちゃんの母「友子!!」友ちゃんの父「よかった!本当によかった!」
友ちゃん「助けてくれてありがとう‥薫‥浅見お姉ちゃん‥」
薫「へへ無事でよかったな‥」
薫はベットから降りてベットで横になっている友ちゃんと手を繋いだ。
彼も涙を堪えようとしたが堪え切れず一滴流してしまった。
桂里奈は白い紙に油性ペンで太く「よかったね!」と書いて薫に見せた。
さらに「やったね!お兄ちゃん!」書いて少しからかったりもした。
それを見て、薫は怒る気配は全然なく笑顔で桂里奈に目を合わせた。
桂里奈は薫に少し惚れてしまい顔を赤らめてしまう。
三人は完治するまで病室で仲良く過ごすのであった。
加害者である加藤は、警察に身元を判明されている。
児童虐待の暴行罪と傷害罪、友ちゃんの証言から動物を虐待していたことからも
動物愛護管理法違反とみなし、31歳男性、加藤暁彦(かとう あきひこ)は犯罪者となった。
警察は大掛かりで追跡し加藤は後日逮捕されたのだった。
痛ましい暴行事件はネットやニュースで報道された。
取り調べで加藤は小学生三人を暴行した経緯を述べた。
またうさぎを路地に捨てたこともわかり、うさぎのマリーの元飼い主であったことが判明する。
深く反省はしたものの加藤は重い罪である傷害罪で懲役25年に処された。
被害を受けた小学生三人は命に別条はないということで
市内の視聴者たちは安心し、いつもと変わりない日常を送るのであった。
そしてニュースを見てあの男が捕まったことを知って順子ちゃんは「ざまーーーー!みろ!こんちくしょう!」と叫んだ。
矢崎会長も幸助も同じくニュースを見て順子ちゃんと同じように「ざまーーーー!みろ!こんちくしょう!」叫んでいたのである。
警察によって事件は解決したが順子ちゃんたちの本音はあの加藤という男に仕返しがしたかったのである。
何はともあれ一件落着ということで順子ちゃん達は友ちゃんたちのお見舞いにいくのであった。
友ちゃんと薫の中は友達いやそれ以上の仲にまで発展しつつもあり彼らとは雲泥の差だが
順子ちゃんと幸助の距離も少しだけ近づきつつもあった。
幸助も薫の勇気を見習い、下級生の子たちに親切になり、前向きで明るい性格になった。
尊からのサッカーの誘いも喜んで受け入れ、仲良くサッカーをしている。
今度薫が怪我を完治したら幸助も彼をサッカーに誘うそうだ。
牛久先生は幸助の成長ぶりに喜んでいた。これも薫のおかげである。
うさぎ小屋ではマリーとロージの2羽が接触しないように柵が設けられ分断されたのだ。
また小窓も鍵付きになった。
ロージ「マリー!マリー!これは一体なんなんだ!マリーは隣にいるのどうして触れないんだ!マリー!愛しのマリーよ~」
マリー「うるさいわね~!黙ってなさい!フン!」
マリーはそっぽ向いてロージを見向きもしなかったが、ロージもあの男の暴力から助けようとしたこともあり、それを思い出し
マリー「助けてくれてありがとね」と助けてくれたことにロージに感謝したのだ。
ロージ「マリー!ああ愛してるよ!」
マリーとロージの距離も少しだけ縮まったのかもしれない。
マリー「ふふまたあの子来てくれるのかな‥待ってるよ‥」
マリーは友ちゃんがまたうさぎ小屋にやってくることを待ち望むのであった。
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