イエイリ

第30話 帰属意識

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救出された丸山の証言から土屋氷魚殺害の真相を知った安田たち。
土屋氷魚を殺したのは妹の土屋花であることがわかったのだが
一名を除き消防隊員二十二名を救出にこぎつけることができたのには彼女の存在が不可欠なものになっている。
安田「吉永、これをどう見る?」
過去を遡り蔵冨興業殺人事件、渋谷事件から勢いを増したアミュ真仙教のテロ活動
そして花の裏切りによって暴かれた組織の全貌と人質に救出至るまで安田は吉永の見解を求めた。
吉永「急すぎて収拾には時間が掛かりますが、こちらは組織の重要なデータを入手することができ」
吉永「さらに人質を救出することができました。」
吉永「しかし好機が訪れたきっかけを生んだのは紛れもなく土屋花の計らいがあったからですね。」
吉永「土屋花は敵なのか味方なのか、事件解決の鍵は彼女が握っているのかもしれません。」
安田「林もいるわけだからな…」
反社会的勢力アミュ真仙教のメンバーであるのにも関わらず内部の情報を警察側に漏らした。
あちらで何があったのかわからないが彼女の心変わりはより一層謎を深めることになる。
わかることは反社に堕ちた林の住居に捜索したことで花に思いを寄せていて
彼女もまた彼に思いを寄せているということだ。
これが何を意味するか定かではないが林の説得に花が応じたのではないかと推測する。
つまり林は警察としての意志を捨てず責務を遵守していると察知できる。
丸山の証言と宇田川交番の熊谷の言っていたことを合わせると
やはり林は組織に捕まり縄で縛られてしまい窮地に立たされて組織の仲間になるという
たった一つ残された選択肢を許容されただ従うしかなかったのだろう。
でもその中で林は打開策を見つけ花を説得しリスクも承知の上でアミュ真仙教の情報を抜き取ることに成功した。
この一連を単純に林と花の行動を称賛してよいものかどうか
吉永が言っているように彼女は敵なのか味方なのか、それが明らかにならないと
散りばめられた点と点は一本の線に繋がらない。
なぜ林は花に捕まってしまったのか、なぜ花は林を捕まえることができたのかそこが論点になる。
安田「土屋花は林を捕まえる必要はあったのか?」
吉永「この状況を作り出すためなのでしょうか?」
安田「組織の情報を渡すことが目的ならわざわざこんな物騒なことすんのか?」
安田「それに交番まで行って土屋氷魚の失踪届を提出していた。」
安田「その時点で渡せることができただろう。」
吉永「監視もされていないということはそれだけ彼女は組織の中でかなり信用をえていたってことでしょう」
安田「まさかあの女は二重スパイだったのか?」
吉永「いや…それはないでしょうこの日本では…」
二重スパイとは組織のために敵組織をスパイしながらその敵組織から逆に組織をスパイすることである。
しかし花が二重スパイである可能性は非常に低く、組織の情報をすでに持っていれば
交番に届けるなりもっと違った方法でこちらにアミュ真仙教の情報を開示できたはずだ。
仮に花が二重スパイだとすれば、彼女の敏腕さに林は惹かれ元からこのような作戦を建てたのではないかと変な妄想が膨らむ。
花は一般の女性である決定的な証拠は土屋氷魚の日記にもある。
安田「丸山さん、他に彼女について知っている情報はないか?」
どうしても花について引っかかる点があるのでまた安田は目撃者である丸山に彼女のことについて知っている情報を聞き出すことにした。
丸山「あの女が長沼を救出した意図はこちらではわかりかねますが家入さんが彼女の傍にいました。」
ここでようやく家入の存在も言及されるようになる。
安田「家入?」
丸山「林さんの大学時代の後輩だと聞いています。」
安田「知り合いということか」
安田「つまり林の取り巻く存在を捕らえて交渉の材料にしたってわけだな…」
安田「家入という人もいないが林と一緒に違うところに行ってしまったようだな。」
吉永「林の行動を制限させる目的で彼らを人質にしたのでしょう。」
丸山「えっと…」
丸山は正直に家入は組織の手に堕ちて計画に加担してしまっていると伝えようとしたが
家入自身も被害者であり命の危険もあったはずだ。
反社会的勢力に関わっただけでも法に抵触し今後の人生を大きく揺れ動く事態に陥ってしまう。
林は気の毒ではあるが、救出の布石の一助になってくれた家入だけでもいいから
丸山は自分が重要な目撃者であることを認識しさらに川代の思いも受け継ぎ、家入の無実を証明させ
組織とは関わりがないことを説明するため救出までの道筋を崩さないように話をすり替えた。
丸山「家入さんもあの女に捕まり我々とは違う貨物車に林さんと一緒に縄で縛られて連れられました。」
吉永「なるほど、知り合いの家入を囮にされてしまい林は捕まってしまったってことですね。」
仲間の消防隊員たちは事実とは違う発言をする丸山を見て少しざわついてしまうが
彼らも丸山と気持ちは一緒であり、軽く相槌を打ちした後、下を向いて丸山の意向に委ねた。
本来であれば家入は組織の一員として渋谷で丸山たちを人質として捕まえたのが事実である。
自然な流れで家入も同じく組織に捕まってしまったということにして今回の救出作戦に協力していたことを話す。
丸山「家入さんはあの女に従い、縄をほどかれ組織と同じような服装に着替えられて」
丸山「一緒に長沼を外に出すことを協力してくれました。」
丸山「長沼を外に出した後すぐに家入は元の服装に着替えられて女と一緒に川代を連れて行ってしまいました。」
安田「ふーん、そうか」
安田は丸山の話を聞いたが顎に手を当ていまひとつパッとしない様子であった。
腑に落ちない点でもあったのだろうかと丸山はドキリと心臓の鼓動が速くなる。
安田「家入が捕まったという情報はなかった。」
吉永「消防隊員二十二名が捕らわれたのがこちらが知る限りの情報ですからね。」
安田「だがそれは問題じゃない。都内で組織の犯行が立て続けに起きている。」
安田「その男は組織の計画の遂行のための歯車に過ぎず、君たちよりも先に捕まったと見ていいだろう。」
時系列的に家入が先に捕まってしまったことが明らかであり揺るぎない事実である。
警察側も連日に起きた騒動を全て収拾できているとは限らない。
パッとしない表情も安田が問題ないと言った発言も、彼らにとっては事件の核心に迫る有益な情報ではないということなのだろう。
次に丸山は組織に捕まり、宙づりになって人質になるまでの出来事を話した。
丸山「話が行ったり来たりして申し訳ないのですが私たちがコンテナのようなところに閉じ込められた時のことなのですが」
丸山「コンテナの中に蜘蛛の形をした機械が置いてありました。」
安田「コンテナ…蜘蛛…あ!」
吉永「それって!」
コンテナの中に蜘蛛の装置が置いてあったことに安田と吉永も目を丸くする。
二人にとってこの蜘蛛の装置の正体を追いかけていたのだ。
蜘蛛の機械はサリンを放射し、さらに起爆装置が仕組まれていたのだ。
偶然にも最初、渋谷事件の残骸の処理を神泉町の消防隊員たちだったがその蜘蛛の装置を発見したのが彼らだった。
運命だったのかそれとも罠だったのか、限りなく後者に近いが
見えざる蜘蛛の糸が丸山たちを捕獲し獲物として狙っていたのかもしれない。
組織の構成員を捕らえることができ丸山たちを収容させたトラックがありコンテナの中に例の蜘蛛の装置が置いてある。
製造元であると断言できる段階ではないが蔵冨興業の工場に行くなどして
僅かでも手がかりを探そうとしていたがやっとその正体が目と鼻の先にある。
しかし組織犯罪対策課4課の一条と5課の松葉が一足早くコンテナの中を見てきたそうで安田たちの会話に割り込んで入ってきた。
松葉「コンテナの中にあの装置が入っていましたね。」
松葉「まだ表面的なところしか見ていませんが」
松葉「発見された破片と類似される部品が見つかれば渋谷事件と使われていたものと同一ものになりますね。」
内部構造がどうなっているのかついてはこれから解析していくのだろうが
渋谷事件の経験から見てサリンの放出と爆破の危険性があるため細心の注意を払って調べなければいけない。
脅しのために使われていたと思われるが偽物か本物かわからない。例えるならシュレディンガーの猫である。
一条「信じ難いことだが組織内部で亀裂が生じているのは明らかだ」
松葉「話を聞いていましたが丸山さんが言ったことは嘘ではなさそうですね。」
松葉「長沼さんが千葉県警に提出したバックの中には組織の内部資料だけでなく黒いコンバットシャツがありました。」
松葉「捕まえた構成員と同一のものであると確認できました。」
一条「その花って女が長沼を組織の仲間になりすまして逃がしたってことだな」
丸山「はい…」
一部事実と異なる証言を見抜かれることなく嘘ではないと言ってくれた松葉に丸山は安堵した。
これで家入が組織に加担していた事実を揉み消すことができた。
概ね事実に基づいた話だっため丸山の口実はうまく機能し警察側も納得し受け入れてくれた。
吉永「ご協力ありがとうございました。長沼さん」
これ以上丸山は余計な口を出さず口を閉じてここからは警察に任せて体を休めることにした。


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消防隊員二十二名を救出しさらにアミュ真仙教メンバーを捕まえることができたため大きな収穫を得ることができた。
確証はないが花の心変わりによって内部に亀裂が生じていると一条は言っている。
花は警察側にとっては事件解決の鍵であり、組織にとっては癌になりえる存在だ。
まだ根元的な解決には至らず肝心の彼らの姿はない。
家入と川代は人質として、林は組織の手中にある。
一条「俺たちが救出に来ることを察して林たちを連れて逃げたわけじゃねえな。」
吉永「ということは他の構成員がいるってことでしょうか?」
一条「ああそれしか考えられない。」
千葉県の我孫子市のアジトを牛耳っていたのは花、猿江、竹原以外の幹部クラスのメンバーがいたのではないかと一条は推測する。
そうでなければ今頃花も捕まり、自白していたはずだ。
花でも手に負えず扱うことができない強い権利を持ったメンバーがいたということだ。
一条「やつらは次の犯行計画のために違う場所に移ったはずだ。」
一条「安田、お前がもっとも恐れていることだ。お前の可愛い後輩が利用されるぞ。」
安田「は!そういうことか!」
アミュ真仙教は東京タワーにて身代金50兆円を要求している。
立会人として林を利用すると一条はよみ名指して安田を指名しているため
これがもっとも安田にとって恐れていることなのである。
一条「まだ人質が残っている。」
一条「身代金要求の交渉は終わってねえってことだ」
50兆円を組織に譲渡することを条件に人質の解放または殺害の猶予を与えることとしている。
明日の午前10時がタイムリミットであり約束の時間までに応じなかった場合は
アジトに何かしらの合図や信号を送って決行する予定のはずだ。
しかしすでに人質は救出されているため、これを誤算と呼んだ場合
まだその誤算にあちらは気づいていないため手筈通り計画を進めるはずだ。
もしこの誤算に気づいたとき林たちの命に危険が及ぶことになる。
どちらにせよ安田は要求に応えなければいけない。
人質がいることで林を思い通りにコントロールするのが狙いだが
なぜピンポイントに深い関わりがある家入と川代を捕まえることができたのだろうか。
花は家入と川代と面識があったということであり、林が二人を紹介したのだと考えが付く。
安田「くそ!林!あのバカが!」
丸山「林さんを責めないでください!」
丸山「あの女に林さんは思いを寄せていたのでしょうが、犯罪者だと知った時相当ショックを受けていました…」
公私混同をしてしまったがためにこのような結果になってしまったが
今こうして丸山たちが九死に一生を得ることができたのが不幸中の幸いであり
林の存在が大きく関わっているからだ。
申し訳なく思ってしまうが家入と川代が身代わりになってくれた。
警察側にとって林はよろしくないことをしてしまったかもしれないが
破裂してしまいそうなくらい心臓を締め付けられそうになっている自分たちを解放してくれたから
林が非難されるのがいてもたってもいられず丸山は再び口を開き彼のことを責めないでほしいと訴えた。
安田「フッ…わかっているさ」
安田「あいつは真面目でいいやつだからな」
安田「まだあいつは諦めていない、警察としての誇りは消えていないと信じたい…」
敵の魔の手におち濡れ衣を着せられた林を安田は彼のことを信じ警察として誇りと魂は消えていないと強く信じている。
吉永「林さん自身もこうなることは予想していなかったはずですよ」
安田「土屋花がどんな女なのかわからない」
安田「林はあの女の誘惑と話術に恋に落ちたか、逆に林の勤勉さにあの女は惚れちまったかのどちらかだな…」
一条「あの二人のことはそのくらいにしておけ」
一条「ここでじっとしている場合じゃない。こちらも何かしら手を打つぞ!」
林と花の恋話を想像するのは時間の無駄である。
大規模テロ事件の裏で混沌が渦巻いているがこの先に起きる事件を
さらに闇が包み込み見通しを悪くさせていくのか光を照らし真実が暴かれるのだろうか。
花の裏切りによって組織内部に亀裂が生じていると予想されるが
このまま弱体化するまで悠長に待っているわけにはいかない。
誤算が起きていることを知らない組織は手筈通りに計画を進行させるはずなので
こちら意表を突けるように先回りして先手を打っておきたいところである。


林たちの行方だが貨物車に乗せられており、貨物車の行く先はアミュ真仙教のアジトである。
貨物車は照明で輝く高層ビル群の背景に高速道路を駆け抜け料金所を問題なく通過し
だんだん都会へと離れ人里離れた場所へ静寂の中を疾走する。
都会のように活気ある街から悪夢が潜んでいそうな暗い山と森の景色が広がる。
花は助手席の窓から喧騒な景色から静寂な景色に移り変わる様を見ながら
時折自分の顔が窓の鏡に映り、自分の心の移り変わりを表しているかのように思えた。
腐っても自分は犯罪組織の一員、改心しても過去の過ちをなかったことにはできない。
後ろを振り向けば拘束された林たちがいて見ていられないくらい胸が締め付けられそうになる。
腕を縛られさらに目隠しまでされている林たちはどこへ向かうのかわからず胸を締め付けられる思いだ。
身寄りがなくなりそうなか弱い女を演じていた花だが、林たちはそんな自分を助けようとしてくれた。
一宿一飯の恩義も兼ね必ず三人を解放してやりたいと心に強く誓う花である。
しかし三人を解放する術は残念ながら何一つもない。
貨物車を運転しているのは山本で隣の助手席は花が座っているのだが
真ん中の席が人質である家入と川代でその二人を挟んで林が座っている。
そして一番厄介なのが滝川で彼が一番後ろの席に座っている。
滝川は全てを見通すかのように計画に狂いはないという面持ちだ。
滝川と山本こそが花でも思い通りに動かせない連中なのだ。
花(はあ~なんて気持ち悪い配置なのよ)
座席順に不満を持っている花。
林たちを助けたい花にとってこの座席順は行動を制限する雁字搦めの態勢なのである。
花は滝川たちと同じアミュ真仙教の一員のため立場的には有利に働いているのだが
彼女の中にある林を思う心が揺れ動いている。
家入と川代も拘束されガムテープで口も塞がれていて喋ることができず体の疲労とともに沈黙してしまった。
状況は最悪だが林の存在が二人の精神的支柱になっている。
一方で林は落ち着きがない。
残された消防隊員は明日の午前に滝川たちの計画によって殺されることが決まっていると認識している。
また家入と川代を危険に巻き込んでしまったこともあって自分をかなり責めてしまっている。
そして林自身も彼らの計画の歯車になってしまいミイラ取りがミイラになる醜態をさらした。
林は口を塞がれていないため喋ることはできる。ただそれだけである。
林はアミュ真仙教のメンバーとしての扱いではあるがまだ信用できないため身動きができないようされているのだ。
林「俺たちをお前たちの本拠地に招き入れて何をする気が?」
滝川「あなたがたの処遇はアジトについてから決めます。」
滝川「それよりも土屋さん、あなたはちゃんと帰属意識をお持ちで本当に良かったです。」
花「なんの話よ?」
滝川「私は土屋さんのことを疑っていました。」
花「は!?」
花は動揺を隠せなかったがすぐに冷静になった。
内部の情報を漏らしたことがバレてしまったのだろうか、そう思われていたが
別の理由らしく帰属意識を持っていると逆に褒めているような雰囲気である。
帰属意識という言葉は花には好都合で、花が裏切ったことには気づいていない。
長沼を逃がし内部資料を警察に渡すように依頼した。
長沼がこの依頼を成功していれば警察が救出に向かってくれているだろう。
我孫子市のアジトに警察が救出に向かったがわからないが確実に痛みのない毒針が刺さっている。
このまま気づかぬうちに毒が回り崩壊するのを花は待ち望む。
滝川「林さんに銃口を向けられたとき土屋さんは私を庇ってくれたので大目に見るとします。」
滝川「私の計画に首を突っ込まれて正直ショックでした。」
山本「まだ根に持っているのか?」
山本「偽りの知を放せし赤き塔、神の裁きにより眠りし死者の魂、解せよ!」
山本「この計画は絶対に成功しなければいけない」
林「赤き塔?東京タワーのことか?」
呪文みたいな言葉を山本は放ったがそれは犯行計画らしく、赤き塔から東京タワーと林は連想した。
花「そうよ滝川はその計画を身代金計画に変えて秀人に爆弾を持たせて警察を巻き込む気だったのよ」
滝川「爆弾なんてそんな物騒な…」
林「そうだったんだ…だから花は…」
花「私の大切な人をこんな扱いされるのが嫌なのよ」
花「滝川、あんたもこんな貴重な人材手放していいのかしら?」
滝川「私はどうでもよかったのですが今となっては計画は白紙になってしまったので」
滝川「これからは私たちの一員として働いてくださいね」
林「く!」
林は滝川の言葉から自分は捨て駒に過ぎなかったことに気づく。
山本「そんな計画は生ぬるい!東京タワーは破壊しなけれないけない!」
林「なに!?」
滝川の企みも命の危険に関わる恐ろしいものだったが山本の発言からさらに恐ろしい計画を立てているようなのだ。
激しい剣幕を見せる山本はどうやら東京タワーに何かしら因縁を持っているようであった。
林「なぜ…東京タワーを…」
山本「到着だ。降りろ…」
東京タワーに拘る山本に理由を聞こうとしたアミュ真仙教のアジトに到着し話は中断した。
林たちは目隠しを外される。
川代「こっここがお前らのアジトか…」
滝川「さあここが我々の本拠地です。アミュ様がお待ちしております。」
林(この先にこの組織の首謀者が…)

続く

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