駄菓子屋じいちゃんエビス

第12話 親子での来店

※この小説にはプロモーションが含まれています。

仕事が休みということでエビスじいちゃんの駄菓子屋に行くことに決めた翔吉の父。
翔吉の父が大人のお客さん第1号となるのだろうか。


翔吉「父ちゃん、エビスじいちゃんの駄菓子屋に行ってくれるのか!」
翔吉の父「仕事の恩返しも込めて微力ながらでも星川店長に力添えしようと思う。」
微力ながらと前置きしたが翔吉の父なら駄菓子支援に大いに貢献することができるはずだ。
ソファで足を組んで座っている妻は顎に手を当て横目で夫を見つめている。
翔吉の母「あんたが行くならいいんじゃない?」
翔吉の母「私の分のお菓子も買ってきてくれる?」
ちょっとだけ興味を持ったのだろうか夫に妻は自分のお菓子の分のお菓子を買ってきて欲しいと頼み込んだ。
翔吉の父「ということはお小遣い!」
翔吉の母「そんなわけないでしょ。もらったばかりじゃない」
翔吉の父「え~」
翔吉の母「お菓子ぐらい余裕で買えるでしょ」
もらったばかりなので追加でお小遣いはもらえないようだ。
比較的お菓子の単価が安いので追加でお金を出さなくても余裕で買えるということのなのだろう。
いくらぐらい父は母からお小遣いをもらっている翔吉は把握していないが
少なくとも遥かに多くいただいているはずだ。
資金はお小遣いの範囲内になってしまうがそれなりに懐は厚いと思うし潜在的なへそくりがあることにも期待したい。
翔吉の父「翔吉も一緒に行かないか?」
翔吉「いいの?でも俺明日普通に学校あるし‥」
翔吉の父「学校から帰った後からでいいじゃないか」
翔吉「それもそうだね」
確かに急ぎでもないので息子が学校から帰った後でも遅くはない。
3度目の来店となる翔吉だが父と一緒の親子での来店となる。
ところで駄菓子屋エビスに行く日程は明日で翔吉の学校の帰りからでよいのだろうか。
駄菓子屋エビスの営業時間について父は翔吉に聞く。
翔吉「放課後友達と下の子を連れていた時は開いていたから普通にやっているんじゃないかな」
だいだい翔吉が駄菓子屋に来店したのは午後15時から午後16時ぐらいである。
子どもがメインでの営業だと考えれば学校の帰りの時間帯こそ繁盛すると見て
午後17時までが営業時間までであると予想する。
翔吉の父「学校の帰りに寄るって約束していたからな」
2回目の来店となった今日は事前に行く約束をしていたのでもしかしたら営業時間外だったということも考えられる。
結局のところ、こちらは営業時間について完全に把握できていない。
翔吉「でも明日で本当にいいの?」
翔吉「今日いったらグミしか売っていなかったんだよ」
翔吉の父「あ~あっちの都合もあるよな」
翔吉から品揃えが不十分であることと聞いている。
品揃えの拡充やそれに伴う準備をしていると思われる。
行ってみたら準備中か本日の営業は休みなどの張り紙が張ってあって店が閉まっていることもある。
翔吉の母「仕事の上司だったんでしょ?」
翔吉の母「連絡先が残っているなら電話して聞いてみたらいいんじゃない?」
翔吉の父「それもいいな」
駄菓子屋に行くのは次の機会にしようと思っていたが
妻の提案で一度電話して聞くのもありだと夫はスマホを持って確認した。
スマホの連絡帳アプリを開き星川店長(エビスじいちゃん)のアドレスまたは履歴が残っていないか確かめた。
翔吉の父「あ!だったら理貴君に聞いてみるか!」
スマホの画面をスクロールして星川店長(エビスじいちゃん)のアドレスを探すより
彼の息子であり現役で共に「オリーブ」で働いている理貴に電話したほうが手っ取り早いと気づく。
翔吉の父から本多に戻すが本多は理貴より年上であり仕事の先輩である。
つまり理貴のほうに連絡したほうが話しやすくスムーズになるからだ。
履歴からさかのぼってちょうど星川店長(エビスじいちゃん)のアドレスを見つけたところである。
着信ボタンを押そうとしたがどこか緊張と迷いがあった。
後輩の理貴なら気兼ねなく話せる。
おそらく理貴に電話しても主導権は星川店長(エビスじいちゃん)にあるため
駄菓子屋に行っていいのか判断はそちらに委ねられるだろう。
それでもワンクッションおけるので話しやすくなる。
即座に理貴のアドレスに着信した。
果たして応答してくれるのだろうか。


理貴のスマホから着信音が鳴った。
お菓子の買い出しに行っていて2店舗目のコンビニを出て車の中に入って3店舗目のコンビニを目指すところだった。
エビスじいちゃん「誰からじゃ?」
理事「本多さんからだ」
理貴「もしもし星川です。」
翔吉の父「お疲れ様理貴君。明日さ、俺仕事休みだから息子連れて店長の駄菓子屋に行こうと思うんだけどいいかな?」
本多からの電話の内容は明日駄菓子屋に来ていいかのことであり
さらに息子も連れて親子で来店するそうだ。
翔吉「けど息子から聞いたんだけど今準備中だろ?」
理貴「はい、準備中って言っちゃ準備中っすね」
翔吉が父に今の駄菓子屋の状態をどのように伝えたかわからないがそれを聞いて心配になったのかもしれない。
発言から準備中と言ったのは相当こちらに気を使っているのだと思える。
明日来店していいかどうか聞いているということは
明日じゃなくても余裕があれば来店してくれる約束するということでもある。
しかし時間が経てば気が変わってしまうこともあり得るため近日中に対応しておきたい。
だが本多は仕事仲間であり深い関わりがあるため約束通り必ず来店してくれるはずだ。
準備中ということにしてあるが本多ならある程度の妥協は許してくれそうだ。
準備が整い次第と言って明日の来店を見送らせる選択肢もあるが
エビスじいちゃんの判断に委ねるべきであり理貴は自分のスマホをエビスじいちゃんに渡して電話を交代した。
エビスじいちゃん「よお!本多、わしじゃ!」
翔吉の父「お疲れ様です星川店長、すみません夜遅くにお電話してしまい。お忙しいところなのに‥」
エビスじいちゃん「いいのじゃいいのじゃ」
エビスじいちゃん「理貴から話は聞いておる。いいぞい明日来い!」
エビスじいちゃん「翔吉君には申し訳なかったのう。」
エビスじいちゃん「友達やたくさんの子ども連れてきたのにグミしか売ってなくてな」
エビスじいちゃん「理貴にボロクソに言われてしまったぞい」
隣で理貴は苦笑いした。
翔吉の父「いえいえうちの息子も店長を応援したいと言ってました。」
話を聞いて本多も星川店長(エビスじいちゃん)が駄菓子屋経営でいろいろと苦労としていることが電話の声を通じて伝わった。
翔吉の父「私も店長の駄菓子屋を支援していきたいと思います。」
エビスじいちゃん「お~それは助かるの~」
大人のお客さんだけでなく大きな支援者となってくれるのは有難く
同じくスーパーマーケット「オリーブ」の従業員としてまた商売人の目線から意見を取り入れることができる。
翔吉の父「ちなみに駄菓子屋は何時まで営業しているんですか?」
エビスじいちゃん「だいだい午後の17時から18時ぐらいじゃ」
翔吉の父「わかりました。」
翔吉の父「息子が学校から帰った後の午後からになってしまいますがその時間帯までには来店します。」
エビスじいちゃん「おうわかったぞい」
エビスじいちゃん「もう翔吉君は寝てしまったか?」
翔吉の父「まだ起きてますよ隣りにいます。」
翔吉の「息子と代わりますか?」
エビスじいちゃん「おう頼む、声が聞きたい。」
エビスじいちゃんは翔吉の声が聞きたいようだ。
電話は翔吉に交代される。
翔吉「もしもしエビスじいちゃん」
エビスじいちゃん「おう翔吉君やい!今日はグミしか売ってなくてすまんかったな」
翔吉「あ〜別にいいよ〜こっちもごめんなさい。」
翔吉「タイミングが悪い時に来ちゃって…」
翔吉「お金も全然なくて、母ちゃんがお小遣いくれないんだ」
エビスじいちゃん「いいんじゃ、悪いのはこっちのほうじゃ。準備不足だったんでな」
お客様の立場である翔吉は自分は責める必要はないのだが電話越しに謝罪している姿を見て父は微笑ましく柔らかくて暖かい視線を向けるが
その一方で母はお小遣いがもらえないんだという愚痴を聞いて鋭く冷たい視線を向ける。
母とは朝、お小遣いで揉めていたこともありかなり不機嫌そうである。
多分後で翔吉は母に叱られるのかもしれない。
翔吉は母の前で正座して説教されるビジョンが浮かびあがりそうだ。
エビスじいちゃん「今、お菓子を集めているところじゃ!期待しといてくれ!」
翔吉「はーい!」
反省を踏まえてお菓子の品揃えを拡充しているそうでありエビスじいちゃんに対して好感度も上がってきているはずだ。
期待してくれと言っていたのでこれぞ三度目の正直でありここからが正念場だ。
なぜなら翔吉は3度目の来店であり父親も一緒に来店してくるからだ。
明日の午後、本多が息子を連れて一緒に来店するということで
それに向けてエビスじいちゃんと理貴はお菓子の調達を再開する。
エビスじいちゃん「偶然か必然か、大人のお客さんが欲しいと思った矢先に本多が来てくれるとはのう」
運命のいたずらなのか幸運の女神のささやきなのか大人のお客さんを願っていた二人は明日それが叶おうとしている。
今まさに願ってもない親子での来店が実現した。
子ども大人が同時に来店することが理想であり世代間のギャップや雰囲気もお菓子を通して味わうことができる。
本多本人も駄菓子屋のことを知っていたのだから息子の翔吉の支援したいという気持ちが彼の背中を押したのだと思う。
3店舗目のコンビニに着くまでの間二人は買ったお菓子をどう陳列するか話し合っていた。
妥協せずにだがなるべく多くのお菓子を集めたいので3店舗目では安い値段お菓子を狙い目にした。
どれほどの数のお菓子を買ってそれを陳列すればいいのか正解が未だに見えない二人だが
「オリーブ」やコンビニのように過不足なく並べていることが模範解答となりそうだ。
駄菓子屋らしさも取り入れつつ雰囲気や見た目も重視していくべきである。
カラーボックスなどを活用して工夫していきたい。
まずは二人が思う正解を導き出して後に第三者から意見を聞いて改善していくべきであろう。
買い出しを終えた星川家は明日に向けて早速準備に取りかかる。
エビスじいちゃん「理貴、明日仕事あるんか?」
理貴「あるよ。後だったな」
理貴「息子さん連れてくるってことは午後からになるね」
理貴「翔吉君の顔を見たかったな〜」
理貴は明日仕事があってシフトが後(午後15時から午後23時)のためだいだい入れ違う形で本多親子の来店することになるだろう。
本多の息子の翔吉の顔が見たかった理貴だが仕方ない。


そして明日、翔吉は学校で友達に父親と一緒にエビスじいちゃんの駄菓子屋に行くことを伝えた。
和河也「ショウはもうこれでエビスじいちゃんの駄菓子屋行くの3回目だね」
和河也「すっかり常連客になっちゃったんじゃない?」
翔吉「ワカが最初に見つけたのに俺が先にリードしちゃったな」
来店は一度きりになると思われたがいつの間にか何度も来店するようになっていた。
事情を知ったことが大きなきっかけとなっているが
翔吉の父がエビスじいちゃんと仕事の関係で深い関わりがあったので何かしらの縁がそこにはあったはずである。
今後も何度も足を運びいつの間にかクラス全員が常連客になっているかもしれない。
慎吾「ルートはちょっと外れるけど近くに駄菓子屋があってお菓子が買えるのはありがたいな」
和河也「コンビニでも車は必要になっちゃうよね」
翔吉「うんうんそこだよね」
翔吉たちの通学路では少し外れてしまうが無理せず足で行ける距離にあるのが彼らの需要になっている。
つまり全体的に翔吉たちが通う桜林小学校の生徒の通学路の範囲にエビスじいちゃんの駄菓子屋があるということだ。
お菓子が欲しいがコンビニすら車でないといけない距離にある子どもたちの悩みを解消できる。
評判がよくなっていけば利用客も増えるだろうし特に桜林小学校の生徒の注目の的になる。
この後教室で翔吉は授業を淡々とこなし友達と普段通りの会話をした。
そして放課後翔吉はそのまま家に帰宅した。
翔吉「ただいま」
翔吉の父「おうおかえり」
玄関で父が出迎えていた。
翔吉の父「じゃあ早速行くか」
時刻は15時30分くらいであり駄菓子屋に向かうのにちょうどいい時間帯だ。
駄菓子屋エビスへ歩きで向かう翔吉と父。
空を見上げ翔吉は両手を頭の後ろで組む。
翔吉は駄菓子屋が通学路の範囲内にあるという有難みについて父に話す。
翔吉の父「なるほど近くでお菓子が買えるのは翔吉にとっては便利だな」
翔吉の父「それ店長にも共有しておこう」
子どもをメインターゲットにしているため子どもたちの率直な感想や意見は貴重な資源となる。
本多親子は駄菓子屋エビスにたどり着く。
翔吉の父「ここが店長の駄菓子屋か」
引き戸は開いたままになっていてお菓子が陳列されている。
そしてエビスじいちゃんが畳の上であぐらをかいていた。
エビスじいちゃん「いらっしゃい!」
翔吉の父「お疲れ様です店長」
エビスじいちゃん「そっちもお疲れさん!ささ上がってくれ」
本多親子は靴を脱いで畳へと上がった。
エビスじいちゃん「折角じゃ妻の恵美須に線香を立ててくれぬか?」
翔吉の父「はい」
2階に上がりエビスじいちゃんの妻、恵美須の仏壇に線香を立てた。
それでわかったことはこの駄菓子屋エビスの名前の由来と翔吉が星川店長のことをエビスじいちゃんと呼んでいる理由である。
全ては星川店長の妻、恵美須に詰まっていた。
それを知って翔吉と友達の間でこの駄菓子屋を支援したい気持ちが芽生えたのであろう。
エビスじいちゃん「本多、改めて妻の葬式に出てくれてそして今こうして仏壇にも線香を立ててくれてありがとう…」
翔吉の父「店長の空いた心にちょっとだけでも埋められたらと思っていますが」
翔吉の父「承知の身であるのにも関わらず何もしてあげられなかったのが情けないです。」
エビスじいちゃん「本多はオリーブの仕事で手一杯じゃろ」
エビスじいちゃん「今日ぐらいゆっくりしよう」
力になれず悔やんでいる本多だが家族を支えるために仕事を頑張っているわけだし
エビスじいちゃんが仕事を辞めた後相当あっちで大変な思いをしていたことだから労いの言葉をかけた。
エビスじいちゃん「じゃが本多の息子はとってもいい子じゃのう」
翔吉の父「父親なのに息子に背中を押されてしまいました。」
翔吉「へへ、でもエビスじいちゃんがここの駄菓子屋以外お菓子を買うのは禁止だって言ってたからね」
翔吉「お菓子を買うことぐらいしかできないけど、お金そんなに持っていないんだよね」
照れくさくなる翔吉であるがお金の面で限界を感じている。
翔吉の父「うちの家庭は妻が財布を握っておりまして息子ともどもお小遣い制なんです。」
本多家の収入源は父の仕事であるが家計の管理は母である。
さらに母が財布を握っているらしく父も息子も逆らえずお小遣い制なのだ。
本多家の経済事情を知って深く頷き妻の恵美須の仏壇の写真をじっと見つめていた。
エビスじいちゃん「そうかそうか奥さんには頭が上がらないのう」
エビスじいちゃん「わしも恵美須には逆らえんかったが駄菓子屋を建てることについては反対じゃった」
エビスじいちゃん「駄菓子屋を始めたきっかけは恵美須なんじゃ」
エビスじいちゃん「わしがオリーブで店長をやっていたからな、きっとわしのこと信じていたのかもしれん」
エビスじいちゃん「しかしやってみたもののこんなありさまじゃ」
翔吉の父「そうですか…それでも店長のご決断深く尊重いたします。」
反対に本多もエビスじいちゃんの話を聞いてその苦悩を知った。
当時エビスじいちゃんも駄菓子屋経営を巡って妻の恵美須と対立や喧嘩もあっただろう。
現在亡き妻のために駄菓子屋を開くことを決断し息子の理貴と共に奮闘しているが思っていた通りの懸念が押し寄せているのも事実だ。
恵美須もきっとこのことは覚悟していたと思われるが「オリーブ」で店長をしていたエビスじいちゃんの経歴もあったため頼りにしたかったのかもしれない。
翔吉の父「息子の話を聞いて存じていますがえっと〜」
翔吉の父「今はもっとお客様を増やしていきたいという状況なのですね」
エビスじいちゃん「うむこれから考えないといけないな」



気を遣うように言葉を選ぶ本多だがこの駄菓子屋エビスが建てられたことで
どのような影響をもたらしているのか息子との会話を通してエビスじいちゃんに伝えた。
翔吉の父「近くに駄菓子屋があるのって翔吉にとっては嬉しいんじゃないのか?」
翔吉「友達も言ってたコンビニだって遠いから近くにあるのは有難いって」
エビスじいちゃん「そうか言われてみれば」
理貴と昨日、お菓子を買い出しのためコンビニに行ったときも車が必要なくらいの距離があった。
お菓子を買うことですら車を使わないけれない地域に住んでいる翔吉たちにとってはこの駄菓子屋は一定の重要があると見込まれる。
エビスじいちゃんは桜林小学校の母校であるため改めて生徒の通学路の圏内にこの駄菓子屋があることを理解する。
だから翔吉たちはいろんな学年の生徒にこの駄菓子屋を紹介していたのだ。
これはお菓子を買うこと以外で翔吉たちが考えている支援策である。
そして昨日下の学年の子を連れてここを紹介してあげたということだ。
しかし紹介したはいいものの子どもたちだけではお金が足りないという問題が浮上した。
エビスじいちゃんも理貴も子どもでは資金に限界があることはわかっている。
それに気づいたことでで昨日のコンビニの買い出しの途中で大人のお客さんが来てくれればと嘆いていたのだ。
親子での来店こそが最適解でありある程度お金の問題は解消される。
客層問題については1つの解答を導き出せたので次の課題に目を向けた。
エビスじいちゃん「それじゃ早速下りて見て欲しい」
翔吉「うん」
翔吉の父「入ってすぐ一通りみましたがまた改めて拝見させていただきます。」
1階に下りて駄菓子屋の様子を見る本多親子。
翔吉「お~結構お菓子増えている!いいじゃん!」
3度目の来店だからこそ見える率直な翔吉の感想である。
最初どこのメーカーわからないせんべいが売られていてしかも数も少なかった。
2回目は希望通りグミが売られていたがそれしか売っていなかった。
コンビニでお菓子を買い出したと言っているが有名なメーカーが出すメジャーなお菓子もあり
だいぶ種類や数も大幅に増えていることが翔吉の目線からそう伺える。
手を伸ばして手に取ってしまいそうなお菓子もあってカラーボックスに綺麗に並べられているのもグットポイントである。
翔吉から良い印象を受けた感じだが一方で翔吉の父である本多は腕を組んでじっとお菓子の陳列と駄菓子屋の内装を眺めている。
本多は始めての来店であり大人のお客さんかつ共に商売人として働いているかつて部下。
一体本多はこの駄菓子屋エビスにどのような評価を下すのだろうか。

続く

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